Meyco's thoughts

ただのポエムです

芸を極めるためには、それで食っていけるかどうかなんて、関係ない。

日本舞踊の先生をやっている友人から、非常に面白い話を聞きました。

聞いた話なので、曖昧な部分もあるかもしれませんが、技術で飯を食べてる人には面白い内容だと思ったので、ここに書いておきます。

 

日本舞踊の先生である友人は、華道を習っている友人がいます。

その華道の流派では、後を継がせるための、ある決まりがあるそうです。

「必ず、華道以外にも飯を食うための収入を得ることが出来る職業に付いているかどうか」

という事でした。

もちろん、この質問の意図は、生活基盤を求められる事もそうですが、「創造性」という意味としても非常に大事なことでした。

現在の家元を超えるためには、沢山の多様な価値観を持っていなければなりませんでした。

歴史を大事にしつつも、時代の変化についていかなければ、需要は生まれないのです。

また、こういう言葉も友人から聞きました。これは、かなり印象に残っている言葉です。

「芸を極めるためには、それで食っていけるかどうかなんて、関係ない。」

 

まさしくその通りでした。芸を極めるのと、それで食べていけるかはイコールではないのです。

目からウロコな言葉でした。

私は、大学からずっとデザイナーという立場で、お金を稼いでいます。

しかし、その前に、私は沢山のアルバイトをやっていました。

ホテルのウェイター、レンタルビデオ屋のレジ打ち、ウェブデザイナーパッケージデザインのアシスタント、ファストフード etc....

美大は授業料と画材が高く、アルバイトをしないと画材やソフトウェアが買えませでした。

学生のときに、色々アルバイトしたことは、かなり経験になっています。

何処にどういうジャンルの人がいるのか、その人達はなにが不満で何が楽しいのかを、少しだけ知っています。

何処に何の需要が必要なのか、少しだけ知っています。

今はデザイナーとして仕事もしているし、プライベートでもゲームを作っています。

はっきり言って、設計を考えたり、ゲームを作っている時の方が、ダントツに楽しいです。

お金が絡んでいないほうが、自由にできるからすごく楽しい。

また、プライベートで作業を始めてから、知識が格段に広がりました。

最初は、WEBの知識しかありませんでしたが、全く違う分野の人達と常に会話し、情報交換をし、実際に触ってみると、段違いで知識が広がりました。

プライベートで作業を始めてから、会社で行う仕事よりも高いレベルを要求される時もありました。

「芸を磨くために必要なのは、職業なのか?」と質問されたとしたら、私は勢い良く「No!」と答えると思います。必要なのは職業ではないからです。

実は、触る時間でもありません。ただ一つ、「やりたい」と思う気持ちが必要なのです。

時間と上達の関連性については、こちらの記事で詳しく出ています

「どんなスキルでも1万時間練習すれば達人になれる」は正しくない:研究結果

「”努力”では一流になれない」 気鋭のクリエイターが語った、”1万時間の法則”の新解釈

最近の学校では「芸を極めるためには、かならずその職業につかなければならない」と考えている人が、多いように思います。

でも、そんなことはないかな。と思います。

もちろん、やりたくないことをやれとは言いませんが、時代によって、必要な需要がまるで違うし、上記のように

「必ず、華道以外にも飯を食うための収入を得ることが出来る職業に付いているかどうか」

サブとしての技術は、絶対に持っておいたほうがいいというのは本当にその通りです。

また、その2つがコラボレーションして、新しい分野が生まれる可能性もあります。

なので、もしも芸を極めたくて、生活基盤の危うい、茨の道に進もうとしている人がいるとしたら、少しこの言葉を振り返って、「本当にその道しか無いか?」を考えてほしいなと思っています。

 

「創造性」の一番の敵をご存知でしょうか。

「多忙」よりも、恐ろしい事があります。

「貧困」です。

この状態になってしまうと、本当に余裕がなくて、何もできなくなります。

人間は不思議なもので、衣食住が不安定になってしまうと、本当に何もできなくなります。

さらに、悪いことに病気がちになる確率も高くなるというおまけ付きです。

この状態を避けるためには、何が必要なのでしょうか?

たいていは「夢を諦めるってこと!?」という人がいますが、違います。

「頑固さと無知を認め、もっと多様な知識をつけること」です。

ゴールは一体なんだったでしょうか?その職業につくことだったでしょうか?

私は、同じ技術者なので大体わかります。大抵の人は「ただ、物が作りたかった」気持ちが始まりです。

ここ2年ぐらい、「原点に戻る」という作業がすごい重要な場面が本当に多いです。

大人なので、常にお金に振り回される場面が多いですが、本当にやりたかったゴールが全然違ったりします。

常に、原点は何処なのかを振り返って見ると、色々発見があるのでおすすめです。