Meyco's thoughts

ただのポエムです

東京に滞在して、価値観が少し変わった話

東照宮

毎回、東京に来る度に、刺激的なものと出会う。

今回は風邪をひいてしまったので、飲み会などにはあまり参加出来なかった。

その代わりに、沢山の美術品を見ることが出来たので、満足している。

また、いろんな人と話して、意識が少し変わった。特にクリエイティビティの考え方が変わった。

今までは、生きている間に認められ、富と名誉を得るために仕事をしているのだと思っていた。

でも今は、そもそもそういう事ではなくて、作ったものが未来永劫残るものであれば、生きている間で認められなくてもいいのでは。という考えが少しづつ芽生えてきた。

勿論人それぞれなので、別に世の中の人全員がそんな事思わなくてもいいのだけど、少なくとも、私はそう思いながら仕事をするようにしている。

 

同時に、仕事においては、【私情】を挟んではいけない事を学んだ。

お金をもらってお客さん(とその先の消費者)が【幸せ】になることが目的なので、そこに【私事】を挟んではいけないと思った。

この場合の【私事】というのは

「この変更を加えると、プログラマーに多大な迷惑がかかる」

「後輩がかわいそう」(今は居ないけど)

という、あくまでお客さんには全く関係のない感情の事。

【仲がいい】のは良い事だけど、【馴れ合い】が多くなるとそういう傾向に陥りやすいので、チーム開発の時は気をつけたい。

たまに私も陥りそうになる。

趣味でやる分には問題ないんだけどね。

 

そして、最近のこと。

 

私は常々「海外で素晴らしい物を沢山見て、刺激を受けたい」と思っていた。一度、カナダに留学して、人生が変わった経験があるので、またその感覚がまた欲しいと思っていた。

海外に行けば、何か変わるとずっと思っていた。

しかし、ここ最近は、実際にはそんな事は無いと思い始めた。

日本のIT系のデザイナーは、常に海外のデザインに目を向ける傾向がある。

新しい技術を勉強するのはいい事だ。そもそも、人類は日本語よりも英語を話す人の方が圧倒的に多いのだから、どうしても英語圏の方が情報があるし、議論が進んでいるのが現実だ。

でも、私は最近気づいた。日本の芸術や技術(特に画としての日本語の扱い方と、重ねの色、柄のパターン技術)は、世界に負けない素晴らしさがあることを。

同時に、私は日本を何も知らないんだなと本当に思った。

カナダに3ヶ月住んでた時に、沢山日本の話を聞かれたのだけど、答えられないことも多かったことを思い出した。

日本人は、あまりにも自国の事を知らない人が多すぎる。

 

今回の東京旅行で、生まれて初めて日光の東照宮に行った。本当に素晴らしい権現造りだった。色彩や形、どれをとっても世界最高峰の美しさだ。

日本にこういうものが沢山あると思うと、世界に行く前に、もっと日本の素晴らしさを知ってから行ったほうがいいなと思った。

もしも留学先のホームステイする家族が、初めて出会う日本人が私であった場合、その人の日本人のイメージが全て私で決まる。

だから、日本人として恥ずかしくないように、もっと日本のものを見ようと思った。

 

 

隣の芝は常に青いから、気をつけながら隣を見たほうがいいと思う。

ただ、うらやましがる前に、自分の足元を見るべきだ。

幸せは、常に無自覚に自分の足元に転がっている。

何時も「仕事においての幸せってなんだろう」と思うことがあるのだけど、今回の旅行でかなりスッキリと謎が解けた。

昼間の田町で、コーヒーが美味しいと言いながら駄弁っていることが、どれほど幸せなことか。

多くの人は、それを感じるのは退職してからが多いのだろう。

また、多くの人は会社の「外」からお金を稼いでこようとするが、よくよく見れば「内」にも沢山のお金が落ちてる。この事に気付かない人も多い。

内で稼ぐ事が出来なければ、外に行っても稼げない。

自分の価値がわからない人のほうが、きっと圧倒的に多い。

「自分の価値を自分で決めることが出来るというだけでも、幸せな事なんだよ」

というのを、十数年、金融業界にいた人に教えてもらった。 まずは、物事の真価を見極めるようにと言われた。

 

 

時々、力試しにビジネスコンペに参加するのだけど、負け続けている。自分は向いてないのかなと思っていた。

だが、ここで向いてないなどと言ったら、一生勝てない。勝てるわけがない。

向いてないと思ったら、そこでおしまい。

「どうやったら勝てるか」を常に考えて、改善していかないと技術が上がらない。人から学ぶことを覚えよう。

技術を上げるためには、人の下に付いたほうが良い場合も多い。

やはりフリーランスになると、「自分で出来る範囲の仕事」しかとらなくなるので、無理をしなくなる。そうなってくると大変だ。伸びしろがある人が「伸びなく」なる。だから、ある程度自分が伸び悩んだ時には、また就職したいとは思っている。

 

 

人間は必要にかられないと、本当に勉強しない生き物だと常々思う。

今、私はかなり仕事を選んでしまってるのだけど、もうすこし挑戦的な仕事に取り掛かりたい。

また、仕事ばかりでなくて、創作の時間も増やす。

偉大な建築家であり、アーティストのル・コルビュジエは「創造の真価はアートにあり」と考えていた。

だから、コルビュジエは午前中はアトリエでアート制作、午後から事務所で建築や、インダストリアルデザインの仕事を行っていた。私もそれに習おうと思う。

 

 

時々、集中力がガクッと下がる時がある。

そういう時は、風邪をひいている時か、寝不足か、お金が無い時だ。

本当に不思議なのだけど、人間はお金が無くなると「世界を変える」と言うことから、目を背けるようになる。

何か物を作る人にとって、その意識はあまり良くないので、気をつけたい。

【お金は、あとで返す!】という意識を持って【行動】すれば、何も心配はないと、教えてくれた。

2億の借金を4年弱で返した人から教えてもらった。

 

 

日光に行った時に、二荒山神社の宝物館に行った。

私は日本刀が大好きなので、そこで沢山日本刀を見た。国宝も数点置いてある。

元々、刀匠になりたかったのだけど、女人禁制の職業(現在は女性の刀匠も数名いる)だったので、

イラストレーター(今はアーティスト)の道を志した。

今でも何故、日本刀が好きなのか良く解らないのだけど、白銀に輝く三日月のようなシルエットや、凛とした切っ先の素晴らしさが好きなんだと思う。

艶やかな刃は、凍てつくオホーツクの氷を思い出させるからかもしれない。

−15度の中で見ていた世界が、あの刃に収まっているのだと思う。

こういう仕事を、残したいと思った。